本会議原稿及び市長答弁
2009.09.08 : 平成21年第3回定例市会(第2日)

≪自民党質疑≫
我が会派では,以前より救急医療対策に取り組み,関係団体との勉強を重ね,現状におけるさまざまな課題を整理してまいりました。その上で,早急に取り組まなければならないことが2点あると考えます。
 まず1点目は,二次救急病院の負担軽減です。
 今年度の二次救急の関係機関への補助金増額,さきの6月補正による小児初期救急拠点整備など,直接的・間接的に負担軽減につながる取り組みをされていることについては評価するものです。
 しかしながら,実際に救急医療に携わる医療従事者には負担軽減の実感が少なく,モチベーションの低下が広がっています。といいますのも,救急搬送の約70%を受けている神戸市第二次救急病院協議会は,現在54病院の登録がありますが,登録はするものの当番を引き受けない病院がふえているのです。また,最後のとりでである中央市民病院も,1年前に設置された小児救急医療体制検討会議で,救急現場を,しりに火がついた状態だと訴えています。このままでは現状の輪番体制や最後のとりでの機能が維持できなくなり,市民に及ぶ影響を我が会派も医療関係者も非常に懸念をしております。
 2点目は,市民の救急に対する精神的な不安を取り省く施策の推進であります。
 我が会派では,山口由美議員の発案により,救急医療について,ことしの2月に市内全域でアンケート調査を行いました。その結果によりますと,回答のあった方の実に8割以上が現状に不安がある,広報が不足している,救急であるかどうかの判断が困難など,精神的な不安を抱えていることがわかりました。また,昨年度当局が行った1万人アンケートの結果でも,今後行政に充実を望む施策のナンバー1が消防・救急医療体制の充実であったことからも,非常に市民が関心や不安を持っていることが明白です。
 我が会派としては,そのような市民の精神的な不安を取り省くためには,電話相談の充実を提案したいと思います。現在,相談窓口には24時間体制のものがなく,いつでもここに電話をすれば相談ができるという場所があれば,少なくとも不安を軽減することができます。また,相談窓口の充実によって救急外来へ駆けつける患者の減少,ひいては医療機関への負担軽減にもつながるのではないかと考えます。そこで,二次救急病院の負担のさらなる軽減を図るとともに,電話相談窓口を充実させるべきと考えますが,ご見解をお伺いいたします。


≪市長答弁≫
救急医療の関係でございますが,二次救の負担のさらなる軽減を図るとともに,電話相談窓口を充実させるべきというふうにおっしゃいましたが,これにつきましてでございますが,この救急医療の場合,全体患者の約16%が初期救急,そして二次救は約57%,今おっしゃいました57%受け入れておると。そして,この二次救に行かれる約8割から9割が実は軽症の方なんですね。ですから,そういった点で,どっと二次救に押しかけてきていただいて,そしてその中で二次救の医療体制が崩壊しつつあるというふうに,今全国的に言われておるわけであります。そういうようなことが起こりますと,実は三次救に及んできます。こういったことでは,やはりだめでございますから,まず初期,二次,三次の連携がうまくとれるように,まさに役割分担によりまして救急医療対策を維持していくということが重要でございますんで,二次救の負担を軽減することがまず大事ではないかと,そして,初期・軽症の患者に対応する体制を強化するということが必要であるというふうに言われます。
 今,二次救の場合,医師不足という面もございまして,体制の維持が非常に難しくなり,病院輪番制というふうなものに対しても,いろんな取り組みを実はしとるわけであります。これは財政的支援というふうな形でございますが,21年度から内科系・外科系の輪番の当番病院の補助単価の増額を図りましたり,あるいは小児科については,夜間・時間外の勤務手当の創設というふうなことをしましたり,あるいは二次救に参加をしていただく病院の負担軽減につながっていくような,やはり効果を生み出す,そういう今のインセンティブでないといけないんではないかというふうに思っております。
 それから,小児救急の点でございますけれども,これはもう先日の補正予算でもお願いを申し上げましたが,小児初期救急拠点の整備に向けまして,大学,また神戸市の医師会,神戸市の小児科医会等の関係者の方々と協議を行っておりまして,来年度にHAT神戸に初期救急拠点を整備をさせていただこうというふうに考えております。現在,二次救に集中をしております,こういった初期の,まさに軽症の方の受け皿になりまして,二次救の負担の軽減を図っていきたいと考えております。
 電話の相談窓口のお話がございました。これにつきましては,現状は市の医師会によりまして,休日の急病電話相談ということで,これは9時から4時半までの間やっていただいておりますが,そのほか兵庫県では小児救急医療電話相談ということで,月曜日から土曜日は6時から12時まで,そして休日は朝の9時から24時まで,これは♯8000と言っておりますが,これらの利用者のうち,休日急病電話相談が約27%,♯8000では約83%の方が,ドクターの助言等によりまして,医療機関を受診せずに済んでおるという状況でございますので,これらの事業によりまして,救急医療機関の負担が軽減されておるというふうに考えられます。また,伊丹の阪神北広域こども急病センターも,診療のほか,電話相談事業を翌朝まで実施をされておりまして,助言のみで解決されたケースが約21%あったと聞いております。
 昨年,この神戸市で開催されました小児救急医療体制検討会議でも,電話相談機能などを付加した小児救急拠点の整備について提言をいただいておりまして,今後,小児救急拠点の具体化の中で検討していく必要があろうというふうに思っております。
 救急医療体制というものは,もう随分長い間関係者が大変な努力をされながら定着してきたものでございますので,こういった面で,やはり救急体制の維持を図っていくという点で,見直しをすべきは見直しをしながら,これに対して対応したいというふうに思っております。
 それから,新型インフルエンザ対策の中で,公共スペースの空きスペース等に発熱外来を設置をするというふうなこと等を含め,今後,危惧される状況に対して,具体的な準備とか対応をどうするんかというようなご質問でございますが,これはウイルスの性状が変化をしましたり,あるいは病原性が高まってタミフル耐性が生じるというふうな状態が起こった場合には,ハイリスク患者がたくさんいらっしゃる医療機関における感染拡大を防止するという観点が必要でございます。
 そこで,重症患者を診療する病院の外来と,各区に2〜3カ所,軽症患者を診察する外来を設置する方式の提案を神戸市の医師会から受けております。実施方法については,現在具体的な協議を進めておるというところでございますが,その際,重症者の方と軽症者の方の振り分け,そして軽症者用の外来で診療された患者さんが重症であった場合に,速やかに入院できるシステムというものが必要でございますんで,行政において入院が必要な患者が発生した際に,入院可能な病院を速やかに紹介する機能を検討しているというところでございます。
 今後,これに関してはマンパワーの確保,また電話相談の仕組みとか,引き続いて医師会あるいは病院と協議を進めていきたいというふうに考えております。