委員会議議事録
2009.09.11 : 平成21年決算特別委員会第3分科会〔20年度決算〕(消防局)

≪山口質疑≫
シャープ7119,救急相談センターの設置についてであります。
 これ,この件に関しては,先日の本会議でも1つの例として,ご紹介というか,ご提案をさせていただきました。
 私たちの会派は以前より救急医療に取り組んでおりまして,この7119が一番いい方法であるというふうには考えていないんですけれども,1つの方法として,これから検討していただけたらいいんじゃないかなというふうに思いました。
 その提案をさせていただいた後,現場の方の声も含めていろいろと議論をさせていただく中で,実際にはその相談センターの機能を119の管制室で今現在も行っていらっしゃること,また,その相談機能を新たな場所に設置するということで,さらに,相談件数が市職員の方の特に精神的な負担を増大させる可能性が高いということなどをお聞きしました。正直,現場の方に聞いてみないと,そういった事情はわからないものだなというふうに痛感をいたしました。
 しかし,いただきました資料によりますと,20年度のデータがまだ統計中ということで19年度のデータをいただいたんですが,救急の件数が19年度1年間で9万3,201件,そのうち出動が6万7,292件であります。つまり,通報があったけれども,出動しなかった件数っていうのが2万5,909件,それは救急の通報の約28%に当たります。この数字が多いか,少ないかというのは,それぞれのご判断かと思うんですけれども,注視したいのは,その28%の内訳であります。一番多いのは,病院紹介の2万1,665件,出動しなかった件数の8割以上です。
 本来,保健福祉局所管のコメット──救急医療機関電話案内が病院紹介をするべき役割なんですけれども,それを119の管制室で受けている。なぜこういった現象が起こるのか。それは想像するにはたやすいことだと思うんですけれども,コメットというのは本当に純粋に病院の案内をされるだけなので,相談はできません。そこでもちょっとトラブルがあるようなんですけれども,しかし,119ならば,今すぐ病院に行くべきかどうか,翌朝まで待っても大丈夫なのか,そういう的確な助言がもらえるというふうに市民の方が思われてる背景があるように私は推測いたします。実際はそういう場所ではないのは十分に承知していますが,実際に市民の方はそういうふうに認識されてる方もいらっしゃるんじゃないかなというふうに思います。
 今は年度別に1年ごとに119の受信件数を出されていますけれども,もし仮に,救急の通報件数を時間帯ごと──1時間ごととかですね──に出すことができれば,深夜帯,つまり相談のできる人がいない状況で,相談や病院照会のみの件数がいかに多いかということが証明されるんじゃないかなというふうに思います。
 神戸市においても,東京や大阪市と同じ機能を持たせるかどうかというのは別としまして,1つの方法として救急相談センターっていうものを検討していただけないか,ご見解を伺います。
 また,関連しまして,救急現場における泥酔者の対応ですが,これはほかの会派の方が以前から取り組んでおられたこともありまして質問は控えたいと思いますが,神戸市第二次救急病院協議会の皆様方は本当に困っておられます。皆様の方がきっとよくご存じかと思うんですけれども,私たちも定期的に協議会の方と勉強会をさせていただいているんですけれども,毎回,そういったことが話題に上がります。今では消防,警察,二次救病院の3者で定期的に勉強会などされていらっしゃるそうですけれども,もう少し幅を広げて違った立場の方をメンバーに入れるだとか,あるいは市民向けのシンポジウムを開催するなど,もう少し発展させた形で,これからも積極的に取り組んでいただきたいということを要望いたします。


≪消防局長答弁≫
まず,このたび,消防庁の21年度の重点事業としまして,愛知県,それから大阪市,奈良県の3カ所で,今ご質問ありました救急安心センター,こういったことが着手されるわけですけども,もともとこのねらいというのが,今ご指摘ありましたように,消防と医療の連携によって市民の救急相談に応じると,そのことで,いち早い対応,それは病院を知るだとか,あるいは救急隊がいち早く出向くとか,いろんなメリットがあろうかと,それで,今後,消防庁では全国的に展開していくと,そういうことで伺っております。
 それで,具体的に大阪消防の方に私どもも尋ねた──これは10月からですから,これからなんですが,大阪の場合は,消防局の指令情報センター,消防局の管制室にそういうものを設けると,そして,愛知県の場合は県の医師会館,そこに看護師さんと相談員が配置されて,ドクターは別のところだと,それから,奈良県の場合は,県でなくて,市の施設にそれが設置されると,こういうふうなことで聞いております。大阪の場合は,まずここでは相談員,それから看護師,そしてドクター──医師ということで,この3人の方が同時にそこにいるということで,市民からの救急医療相談電話をワンストップサービスで一連のサービスを提供すると,こういうふうな制度っていうふうに聞いております。
 その窓口の仕組みなんですが,まず相談員の方,これは消防のOBというふうに聞いてますけども,この方は相談の受け付けを行うと,そして,看護師さんが救急医療相談に応じるための役割を担うと,そして,お医者さんは医学的見地からより高度な救急医療相談に応じると,こういったふうになっております。具体的には,相談員の方が,電話がかかってきますと,応急手当てのアドバイス,あるいは病気やけがなどに対する処置,こういったものをアドバイスするわけですが,そういうわからない場合,こういったわからない場合は,やはり消防職員といえども,そういう看護師さんにしかわからないことは当然あるわけですから,そういう場合には看護師さんに引き継ぐと,看護師さんは,その中でさらにわからない場合は医師に相談すると,こういったふうにシステムは聞いております。
 それで,現在,神戸市消防局は,少しお話が委員の方からありましたが,神戸市の状況を申し上げますと,119番通報で,先ほど少し件数の話が出ましたが,1日に50件から,あるいは休日には100件程度,そういった相談があります。そのときに,内容が病院照会,そういった内容に関する相談であれば,平日の17時から翌朝の9時,土・日は24時間ですけども,コメットさんを紹介して対応すると,それ以外の時間帯,これはもう消防局の方,管制室の方で,市民の皆さんに消防がかわってその病院情報をお知らせすると,こういうふうになっています。
 それから,もう1つ,今度は急病相談,こういったときの照会の場合は,今,市の医師会による休日急病電話相談所っていうのがあるわけですが,休日は9時から16時30分と,この間においてはここを紹介します。それから,兵庫県の方にも,電話相談,シャープ8000番というのがありますから,これは小児救急の医療電話相談ってなってます,そこでは,月曜日から土曜日,これは18時から24時,休日は9時から24時と,こういった時間帯であれば,そこを紹介すると,そのほかのときは,これ,24時間やってる状態じゃないときは,管制室の判断で,これは緊急に救急車を出す必要があるという場合は,当然,救急車を出しますし,先ほどの紹介する場合でも,相談の内容によっては,これはもう電話番号を教えるよりも救急車が出る方が大事だという判断をすれば,救急車を出します。
 だから,神戸の場合は,管制室にはお医者さん,それから看護師さんはいませんが,救急──指令課の職員が,管制の職員がそれを判断している。それで,神戸の1つのそういったフォローとしまして,救急救命士の資格を持った職員が各係に2名配置されてます。そういう対応を現在──それで,中身がやはりちょっと難しいなといったときは,救急救命士がかわって判断して,これはもう即救急車を出す必要があるという判断,これはもうオーバートリアージということで,電話ではなかなか相手の様子等,体の様子等わかりませんから,できるだけ救急車を出すということで対応してます。そして,現場に行って,これはやはり救急事案じゃないというのが明らかな事案,これは行ってみて初めてわかる事案もあるんですが,そういったときは,本人の同意を得てお断りしてると。これは20年見てみますと1,500件程度で,全体の件数の中から見れば,まあ,少ないかと思うんですが,神戸のやり方としましては,まず救急車を出すと,相手が,市民の方が訴えてる状況のときは出す,それから現場で判断すると。こういうやり方をしてます。そういう意味で,大阪のやり方,神戸のやり方,少し異なりますけども,今,神戸市としてはこういう現状がございます。
 それで,東京消防庁ではこれが既に19年6月1日からもうスタートしてまして,同様のシステムでやっております。それで,東京消防庁の情報もいろいろ聞きますと,やはり電話相談の中で,救急病院の紹介だとか,そういった応急手当ての仕方だとか,あるいは救急車の要請だとか,いろんなことをやってるわけですが,もちろん看護師さんとドクターがいるわけですから,その分は神戸よりもはるかにすぐれた部分はあるかと思います。しかし,現状,今,そのことがどれほどの効果が上がっているかとかいうのは,東京消防庁に問い合わせても,まだちょっと検証し切れてないと,あるいはそのことで救急件数が減ったのかといったこともまだ検証し切れてないと,そういう返事でした。
 そういう点で,やはり今回のこの大阪のねらいというのは,相談することによって不要不急の救急件数を減らすということも目標の1つとしてはあるんじゃないかと思いますが,この神戸の場合は,先ほど申しましたように,やはり救急件数が,この最近のキャンペーン,こういったものが全国的に展開されてますことで,やっぱり市民の意識も高まりまして,件数が若干減りつつあると,これは神戸だけじゃなくて,全国的にそういうふうな傾向にあります。したがいまして,この大阪市の──10月からスタートするわけですから,実際その展開を見てみないとわからないんですが,そのあたりですね,我々も,こういった他都市の状況だとか,あるいはこういった検証結果,これを今後とも,その保健福祉局との連携のあり方,ここを検討していきたいというふうに考えております。


≪山口再質問≫
シャープ7119の件なんですけれども,今,神戸市が実際119で相談業務的なこともされてるっていうこと,病院紹介もされてるっていうことで,その方法が悪いとは私たちも思っておりません。できるのであれば,そういう対応もしていただいた──今は受け皿がないということで仕方がないのかなという気はしてるんですけれども,私が知る限りでは,神戸市の消防局の皆さんはとても意識も高くいらっしゃって,そういった判断能力というか,そういうのもすごく高いんじゃないかなというふうに思っています。そんな神戸だからこそ,本当に必要な人にそういう能力とか意識の高さが生かされるところであってほしいなというふうに思います。お話をお聞きしますと,寂しいから話を聞いてほしいだとか,酔っぱらっただとか,そういうことでも119の通報があるということで,やっぱりそういう対応を消防の方がされてるっていうのは,とてももったいないなというふうに思いますし,ひょっとしたら,その間に救える命が1つでもあるのかもしれないなというふうに思います。
 これは本当にすぐに取り組んでいただきたいというよりかは,長い目で見て,やっぱり今後,少子・高齢化がますます進みますし,本当に救急を必要とする人っていうのも確実にふえていくんじゃないかなと思います。実際,数字見てみますと,もちろん20年度は少しいろいろ広報の結果ということも先ほどおっしゃってましたけれども,20年度は減少したものの,やはり毎年ほぼ5%ずつぐらいは出動件数もふえているということを見ますと,やっぱり本当に必要な人とそうでない人を分けて対応するっていうことが必要になる時代がそんなに遠くないんじゃないかなと,素人的発想ですが,そんなふうに思います。そういった意味でも,10月からの大阪の例を一度一緒に注視していただきたいなというふうに思います。
 その一方で,先ほど大阪市の体制についてご説明をいただいたんですけれども,もちろん,こういう体制にしますと,かなり財政的な負担が重くのしかかります。私も大阪市の方に問い合わせましたところ,半年間で1億2,000万円,この9月の補正で計上されているということです。今の神戸市にはこのレベルの財政的負担増というのは非常に厳しいと思いますし,ただ,この大阪市のやり方そのものがいいのかどうかというのは検証してみないとわからないこともあると思いますし,極端な例なんですけれども,今,保健福祉局の方で行っている新型インフルエンザの関係の相談窓口,電話相談窓口ですね,これも24時間体制で,平日9時から17時までは市の職員の方が対応されて,それ以外の夜間や土・日・休日などは委託の業者による対応で,昼間は2名,夜間は基本的に1名の体制で行っていらっしゃるようです。最近はやはり相談件数が徐々にふえてきてるということで,これからちょっと体制を見直すっていう可能性もありますが,近いところで,9月の6日の相談件数が182件,1日で182件,そして,それらにかかる経費が1カ月で170万円だそうです。1年間にすると2,040万円ということになるんですけれども。この電話相談窓口がそのまま救急で使えるかといったら,そういうことでもないとは思うんですけれども,このレベルでも,やはり相談だけするっていうことでしたらいいんじゃないかなと,これも本当に素人的な考えかもしれないんですけれども,そういったこと,例えば,こういう方向があるんじゃないですかということでご提案をさせていただいて,もしこの方法で何か問題があるということであれば,ぜひ教えていただきたい。その点はちょっと再質問させていただきたいと思います。


≪消防局長答弁≫
まず,大阪のそういった相談センターの関連ですけども,やはり一番ネックになるのは,その予算の問題で,今お話ありましたように,22年度の分は国の補助があると,しかし──ああ,失礼しました,21年度の分はあると,しかし,22年度からはもう全額大阪市が負担と,この金額も年間1億数千万ということで聞いております。そういう意味で,やはり多額の市費が投入されるわけですから,そのあたりはやはり大きな課題かなと。
 そういう点で,今,話がありました民間の委託なりで経費節減の中でやっていってはどうかという話なんですが,これにつきましては,やはり消防だけじゃなくて市全体の話なんで,やはり保健福祉局等とのそういった今後の連携のあり方について検討するというふうになるんですが,今現在,消防職員が相談を受けてるときに火事が入る,あるいは相談を受けてるときに救急が入ると,そういったときに,どれほどの対応ができるかということですけども,今,管制室では,6事案,つまり火災,救急,いろんなことを1事案2人が対応するとしまして,そういった職員も12名交代でやってますけども,そういった相談が入ってる,救急は入ってる,火事が入ってると,そんなときには総動員で職員を参集して対応するわけですから,現在,1日50件から100件,この相談の状況ですけども,特に支障がですね,そこで電話を切ってしまうとかそういうことはありません。
 そういうことで,やはり現在の対応,これは消防局としては,今の枠の中で,神戸市の制度の中ではやってるというふうに考えていますが,まあ,繰り返しですけども,こういったことにつきましては,大阪市の状況だとか,あるいは東消──東京消防庁の状況だとか,そういったことの検証を見ながら,連携のあり方,保健福祉等ですね,研究,まあ,そういうふうなことで考えてます。


≪山口要望≫
相談窓口のことなんですけれども,ご答弁の中に,現在の体制で特別問題がないということですし,私も,先ほども申しましたように,今の体制が何か問題あるとかっていうことではないんですけれども,やはり長い目で見て将来的な課題として,もし何か対応に難しくなってきたときの選択肢の1つとして,そういう必要な人と必要でない人を分けるっていう方法もあるということを提案だけさせていただきたかったのです。
 保健福祉局のそういったコメットとか先ほどの医師会のテレホンセンターですね,各区の休日相談ですね──との兼ね合いも,また来年度HAT神戸に設置されます小児の初期救急拠点,そしてそこに電話相談機能を持たせるかどうかっていうことは今検討していただいてるんですけれども,それらの複数の要素によって随分とその状況も変わってくるかと思います。先ほどこれからも保健福祉と連携を強化してっていうふうに局長からもご答弁をいただきましたけれども,お互いに,保健福祉局も消防局もお互いに市民にとってよりよい方法を,財政的なことも含めまして,検討をこれから重ねていっていただきたいなというふうに思います。
 そのときには,ぜひ,どうしても救急医療となると保健福祉局が主導になるような形で,小児の救急のあの検討会も保健福祉局が設置をして,消防局の方も参加してという形になってましたけれども,そのときには,ぜひ消防局の方も対等にどんどんと意見を言っていただいて話を進めていっていただきたいということを要望させていただきます。