障がい者用駐車場の適正利用への提言
委員会議事録


≪山口質疑≫
 市営駐車場のあり方についてお尋ねをいたします。
 市内10カ所の市営駐車場を運営管理している建設局に以前からお願いしていることとして,駐車場の障害者用スペースの問題を取り上げたいと思います。私たち車いす使用者にとっては,とても切実な問題であります。なぜ障害者用のスペースが別に確保されているのか,または広いのか,まだ市民の皆様には理解がされていないように思います。例えば,私たち車いす使用者は,車のドアを全開にしないと車に乗りおりができません。また,雨が降っているときなど,傘を差して乗りおりということももちろんできません。それで,また加えて障害者用駐車場に置いてあるポールとかさくなんですけれども,多分,不正利用を防ぐために置かれているものだと思うんですけれども,あのポールが置かれていることによって,私たちは車いすでひとりで運転をしていくときなんですけれども,まずその駐車場にすっととめることができないので,まず車を一たん別の場所でとめて,それで車いすをおろして,車いすに乗って,そしてそのポールを移動させて,そして車にまた乗り移って,車いすを乗り込み,そして車をまた動かして駐車場に入れるっていう作業をしなければならない現状です。他都市に比べて公共交通機関のバリアフリーが進んでいる神戸市では,車を持たずに生活している障害者も多いというふうに聞いていますが,やはり自宅から目的地まで何のバリアもなく行ける車の移動は,私たちにとってはとても重要で,乗りおりのしやすい駐車場は必要不可欠です。本来であれば,民間の駐車場も含めて障害者用駐車場のあり方を検討していただきたいと思いますが,まず建設局が所管している市営駐車場に関して,障害者用のスペースの現状,あるいは不正利用に対して,現状でどのような対応をとられているのか伺います。


≪局長答弁≫
 駐車場の障害者スペースのことについてのお尋ねでございます。
 なかなか不正利用が多いとかいうようなこともございまして,障害者の方が利用しにくいというお話でございます。駐車場における障害者の駐車スペースは,平成18年12月にバリアフリー新法が施行されまして,こういう特定の路外の駐車場を新設する場合は,国土交通省の令に定められた構造設備に関する基準の適合が義務づけられまして,法施行時には既にあった駐車場については,基準に適合させる努力義務が課せられるということで,それ以前の駐車場にも努力義務,それ以後の駐車場には設置義務と,こういうことになっております。同法の対象となります駐車場は,不特定多数の方の利用を想定しまして,また面積要件としては自動車駐車スペース面積は500平米以上で有料のものと,こういう条件になっております。駐車スペースの設置基準につきましては,車いすを使用される方が円滑に利用できるということで,駐車スペースを1つ以上設けなさいということになっております。また,駐車スペースの場所でございますけれども,駐車場外への経路について,高齢者・障害者の方が円滑に利用できる経路ということで,できるだけ場所には配慮するということになっております。数につきましては1つ以上と申し上げましたが,実際,神戸市の建設局で所管している10駐車場につきましては,それ以上のスペースをご用意させていただいております。例えば三宮駐車場では,車いすの利用の方が円滑に利用できるように,市役所の2号館前のエレベーターに最も近い位置に6台設けております。ほかの駐車場におきましても,エレベーターの最寄り,あるいは歩行者の出入り口に近い場所に,おおむね必要数以上の駐車スペースを設けているということでございます。
 障害者の方の対策でございますが,建設局道路部が中心になりまして,各公共駐車場に割引を設けておりまして,これは建設局だけではなく,市内公的な駐車場約40カ所につきまして,一定の障害をお持ちの方に駐車料金が3時間まで無料となる駐車券を発行いたしております。現在,1万8,000人の方に発行していると。昨年,平成20年度で約8万件のご利用がございました。障害者用駐車スペースの利用状況でございますけれども,駐車場係員が定期的に場内巡回をして確認をしてはおりますが,限られた係員配置でございますので,駐車場をなかなか全部常に見切れないということもございますので,若干問題があるかもしれませんが,利用者が利用しやすい駐車スペースと料金徴収の関係から,必ずしも場所が近接していないというようなことで,常時監視体制がとれてないということでございます。それから,障害者用駐車スペースを利用する場合に,駐車場係員まで知らせるような形態をとりますと,かえって利用者の方に場内移動の煩雑さを生じさせるということがありまして,なかなか厳密な利用状況把握は困難な状況ではございます。
 まあ,不正利用者への対策につきましては,現状では以上のように利用状況の把握は困難でございますが,当該駐車スペースに障害者マークを明示することによりまして,障害者用駐車スペースであることをお知らせしております。モラルに訴えるということですが。あるいは,奥の壁にお願い文を掲示するなどしております。で,ご指摘はなかなか市民の方に理解されていないとか,それからポールやさくがあるとかというお話がございます。これにつきましては,以前にもそういうご指摘がございましたんで,駐車場によってはポールを置いてないとこもございますけれど,さくを置いてないところもございますが,入り口にインターホン等がございますから,そういったところでちょっとお話をしていただくとかいうことで,できるだけ対応させていただきたいと考えております。いずれにしましても,駐車場のスペース,数につきましては,もし足りないところがあれば,できるだけ確保するというようなことも今後の検討課題かと考えております。


≪山口再質問≫
 それから,障害者用の駐車スペースについてなんですけれども,なかなか警備員の方,巡回していただいたりとか,いろいろ気にはしていただいていると思うんですけれども,やはり対応とか現状把握が難しいといったお話だったかと思うんですけれども。実は今回の議会に上程されています,違法駐車に関する条例改正なんですが,ちょっと内容,資料を見ただけでわからなかったので,所管の市民参画推進局の方に詳しいことをお聞きしたんですけれども,この条例改正については,道路法の改正によるもので,道路上のパーキングエリアに高齢者等の専用スペースを設けるというもので,その専用スペースにもし対象外の方,高齢者であったり,障害者であったり,妊婦さんであったり,そういう対象外の方が駐車されると駐車違反,駐禁を要は取られるというシステムになっているわけなんですけども,こういう発想が日本でもありなんだなというふうに,私は実感をしています。海外ではそういった障害者用のスペースに対象外の方がとめたら,罰金を取られるといった制度は皆さんご存じかと思うんですけれども,日本でもそれに近い制度を確立するのではないかなというふうに考えています。となると,神戸市でも,例えば市営駐車場の障害者用のスペースで同じような制度がつくれないのかなというふうに,率直に思うわけです。ただ,そういったペナルティー的な制度がなじむかどうか。神戸は観光地ということもありますし,そういったことに関して,私の中,自分の中でも,正直まだ結論が出てない状況なんですけれども,そういったことに関して,建設局のご見解をお伺いしたいと思います。それにあわせて,もしそういったペナルティー的なものをする,しないにかかわらず,やはり障害者用のスペースにとめる方に対して,何か許可証とか証明のようなものを提示するということを義務づけることも,これから必要になってくるのではないかと思うんですが,その点に対してもご見解を伺います。


≪局長答弁≫
 確かに先ほどおっしゃいました法律改正で,高齢者等の専用駐車場区画制度というのができるということでございますが,駐車場の場合は,若干ちょっと法律上の問題がございまして,まずバリアフリー新法というのがございまして,その中では駐車場,特定路外駐車場を新設する場合は,国土交通省に定められた構造設備に関する基準への適合が義務づけられていると。その中で──あっ,失礼しました。その中で,バリアフリー新法におきましては,駐車場利用者の車いす使用者用駐車スペースの不正利用者については,罰則の規定はないということでございます。この罰則規定を創設するということ,いろいろ課題がございまして,1つは今申し上げました新法でそういう罰則規定がないということと,それから駐車場係員の常駐場所等の,今おっしゃってましたように,ちょっと離れているようなこともございまして,なかなか監視体制が行き届かないと,利用実態の把握が困難だということがございます。それから,一時的な病気やけがの方,それから移動が困難な高齢者とか,そういった一時的な方が障害者用の駐車スペースをご利用されるということもございますんで,利用対象者の範囲を明確にしたり,また利用状況を把握するというのがなかなかできないという問題がございます。以上のことから,現状での罰則規定の創設,運用は困難かとは考えております。ただ,せっかく駐車場に来られて,そのスペース,障害者用スペースが満車というときには,現実的には利用される方からお申し出がございましたら,一般の空き区画の駐車スペースに案内させていただくとか,駐車場出口まで係員が誘導するとか,そういう対応をさせていただいているところでございます。
 それから,駐車場の満車の状況でございますけれども,建設局所管の10駐車場につきまして,こういう場合のとき,障害者の方から障害者用駐車スペースが常時満車で利用できないというお申し出──ちょっとご実感と違うかもしれませんが,余り聞いていないという場合が多うございますんで,大概あいている場合が多いんではないかなとは思います。とはいえ,1人でもお困りの方を減らすためには,障害者の方の駐車スペースの意義や重要性を利用者の方にご理解いただくためにも,現状の表示マークに加えまして,より駐車スペースがわかりやすくなるようなサイン,表示の設置を,ちょっとできるだけ早く考えてみたいと考えております。それから,障害者用駐車スペースが本当に不足しているようなことがあれば,その駐車場についてスペースをふやすということも,当然柔軟に対応していきたいと考えております。そういった形での対応で,処理させていただきたいというふうに考えております。


≪山口要望≫
 最後に,障害者用の駐車スペースに関してなんですけれども,いろいろちょっとお話ししたいことはほかにもたくさんあったんですけれども,もちろん現状で今,建設局が所管している駐車場が満車になることが,障害者用の駐車場が満車になることがないというお話であったり,現状で対応されていることをお聞きしたんですけれども,実感としては,やはりもう利用されたい方がかなりふえてきている。車いす障害者だけではなくて,一時的にご病気とか,けがとかで利用されたい方であったり,妊婦さんであったりとか,本当にふえてきてまして,これは建設局が所管しているものではないんですけど,ほかのところ,私がよく利用する駐車場でお話を聞いてみますと,もう本当に常にもう満車になってしまって,極力一般の方を使ってもらいたいと思って,できればそっちへ行ってくださいと促すと,もうそこでトラブルになって,市の方に苦情が行って,市の方からその管理されている方──要は実務されている方ですね,の方にクレームが行ってしまって,もう管理されている方としたら,一生懸命スペースを有効活用しようと思って頑張っているのに,何か四方八方から文句を言われてしまってっていうようなことも,実際お聞きしています。ですし,やっぱり利用される方のモラルに今はまあ任せているというところがあると思うんですけれども,ちょっとそれも今の時点ではすごく難しくなっている。私自身も,例えば車いす用の駐車場に置きたくて,ほかの方がとめられてて,ちょっとこういう状況なんでかわってもらえますかというふうに話をしても,逆に,何でそれでかわらなあかんのやっていうふうに,文句を言われることとかも正直あるんですね。なので,もうちょっとそういう時代には,時期はちょっと過ぎてるのかなというふうに思います。ただ,そういったペナルティー的なものをつくるのが最善かどうかというのもわからないですし,ただ1つ,紹介させていただきたいのは,佐賀県の方でパーキングパーミット制度という,すごい制度をされてまして,ホームページ等にも載っておりますので,ぜひそれを参考にしていただいて,私がとてもやりたいと思ってたことが,もう既にここでされていますし,これが今,全国に広がっているそうでもありますので,それを参考にして,これから駐車場のあり方を検討していただきたいということをお願いして,終わります。